最初で最期の海外旅行(その①)波乱の幕開け編
30歳になる現在までで、海外に行った経験は一度きりである。
それは去年の2月、新婚旅行で、フィリピンのマクタン島に行った。
定番のハワイも考えたが、金額の違いに驚き、安いマクタン島にした。
国内は考えなかった。
新婚旅行で海外に行ったという経験が欲しかったのだ。
旅行会社のパンフレットに並ぶ、美しい海や、美しいホテルに、高まる期待。
水着にラッシュガード、水中カメラに水中バッグ、カバンのロックベルトなどなど、準備段階でそうとうな物を買い漁った。
WiFiは空港で契約した。
準備は万端。
まあ行けば何とかなるさ!心を躍らせながらマクタン島へ向かった。
まず最初の驚きは、5時間飛行機に乗ることのツラさだった。
もともと寝つきが悪い私は一睡もできず、特にすることもなく、5時間ひたすら同じ姿勢でいることに耐えた。
次に驚いたのは、ホテルに向かう道中だ。
着いたのは夜だったのだが、暗い。
すごく暗い。
街灯が少ないのだ。
そして暗い中にかすかに見える街並。
…街並…?
これは街並ではない。
ほとんどがボロ屋や空き地だ。
少ない街灯の下には、ストリートチルドレンらしき子供らや、野良犬が見えた。
衝撃で言葉を失う私たち。
荒れた道を抜けた先に、突然、大きなホテルの門が現れた。
ホテルの中は、外とは完全に別世界だった。
部屋も綺麗で、ホッと一安心し、とりあえず眠りについた。
翌日からも様々な驚きが待ち受けていた。
最終的に、その後の5日間、そのほとんどをホテルの中で過ごすことになる。
翌日はシュノーケリングツアーに参加した。
明るくなって、改めて見るホテルの外の風景は、まさに発展途上国のそれだった。
うろついている犬、ヤギ、子供。
落ちているゴミの多さ。
軒先きのニワトリ。闘鶏が盛んなのだと言う。
バスの外には、絶対に出たくない。
シュノーケリング会社には、たくさんの日本人観光客が集まっていた。
これから20分ほど船を走らせた先の小島に向かうのだが、
海は大荒れ。
日本ならまず中止だろうが、そこは、さすが海外。 船は出た。
荒波をかき分けぐんぐん進む船。
波を割る度に降り注ぐしぶきと鳴り響く悲鳴。
そして高波の中、小島から50m程離れたところで、船が止まった。
小島の周りは保護区なので、ここで潜るのだと言う。
水深は5mほどだろうか。
もう一度言っておくが、シュノーケリングである。
波が高く流されるから、船から離れるなと言う。
思ってたのと違う。
それでも、ライフジャケットを着て、みんな一応海におりた。
波が高すぎて、すぐ船に戻る者も多かった。
すぐそばに保護区を囲うための網が張られており、その上部のロープにみんなしがみついていた。
潜るどころではない。みんなひたすら襲いかかる波に備えていた。
思ってたのと違う。
ヘトヘトになってなんとか船に戻り、小島に船がついて、会場で昼食となった。
不味くはないし美味しくもない昼食を済ませる。
するとアナウンスがある。
島の集落を抜けた、島の反対側の海岸がとても美しいのだという。
そこで、ヤシの実ジュースも振る舞うから、ぜひ来いとのことだ。
当然そこへ向かうのだが、
道中の集落が、衝撃だった。
次回へ続く
[追加]
その②↓
https://apiyama-apisuke.hatenadiary.com/entry/2018/05/29/061027