愛しの彼を手に入れろ!(その②)
※前回からの続き。
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初見の方は良ければその①をどうぞ。
https://apiyama-apisuke.hatenadiary.com/entry/2018/05/31/224450
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諦めなかった私は、次の約束を取り付けることに成功する。
もともと行く予定だったところに雨で行けなくなったので、日を改めてそこへ行こう!と誘ったのだ。
彼もそれを承諾する。
次の約束までは1ヶ月ほどあり、とても待ち長かった。
相変わらず彼のメールの返事は遅くて素っ気ない。
そりゃそうだ。ただの同期なのだから…。
またも心を折られそうになりながら、その日が来るのをじっと待った。
当日は快晴だった。
阿蘇の「押戸石」という、阿蘇外輪山から北へ登ったところにある、丘のてっぺんに巨岩が転がったパワースポットに向かう。
実際ほんとに前から行ってみたかった。
途中ぐねぐねの山道や、舗装されていない道があり、所要時間片道2時間の険しいドライブだった。
どれだけ険しくても、
キレイな景色に、来てみたかった場所、隣には好きな人。
私は懲りずにウキウキドキドキである。
前回以上に気合いを入れて、
今回ももちろん好き好きアピールに余念がない。
まず服装。
入社一年目のころからギャルっぽい服装が多かった私だが、そんな過去は嘘のようにガーリーでカントリーな服をチョイス。
「こういう服装が好きって言ってたよね♪」と、もう口に出して言った。
音楽も、彼が好きなジャンルを流した。
彼を褒めまくり、彼の写真を撮りまくり、
今回は勇気を出して、誘って2人一緒に写真も撮った。
途中のお土産屋さんでは「Kさんとお揃いの欲しいなぁ…」と言ったり。
袖を掴むとかボディータッチとか、もう思いつく限り、できる限りのことを全部やった。
いやもう流石にわかるだろ!!??
まっっっったく手応えがなかった。
まったくである。
笑ってはくれるのだが、
何というか、反応が無いのだ。
帰りは「ごめんなんか疲れてるわ…」と言われ、2時間山道を運転する私の横でずっと爆睡なさっていた。
疲れたからとのことで、
昼から会ったのだが、
夕飯も食べず、5時に解散となった。
会ってる間私はほとんど運転して終わった。
彼を家まで送り届けた後、
流石にめちゃくちゃへこんだ。
…いやこれもう無理だろ……。
…私バカみたいにも程があるだろ…。
この時ばかりはほぼ諦めた。
何もアクションを起こすきっかけもなく、数週間経った。
諦めかけたとはいえ、
仕事にいけば、眩しいその人がそこにいるのである。
「くぅぅ…カッコいい…(ドキドキ)」
結局、ときめいてしまう。
それに、このなかなか心を開かれない感じも、嫌いじゃなかった。
というかむしろ、
彼の、誰にも心を開かない感じが好きだったのだ。
彼は心を開いてくれれば、内面は可愛いくて優しくて一途な人だと、
いろいろ気がつかないのは、今まで女性とロクに関わってないからウブでわからないだけだと、
根拠なく確信し、結局とにかく好きだった。(尚、それは当たってました笑)
諦めない私に、
またチャンスが訪れる。
次回へ続く
[追加]
その③
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